『葬送のフリーレン』1巻の見どころ！
物語が幕を開ける1巻の見どころを紹介していきます！
今巻の見どころは、ずばりこれ！
- 勇者一行の旅の終わり
- フリーレンの心を変える「たった10年の旅」
- かつての仲間からのクエスト
『葬送のフリーレン』概要
魔王を打ち倒した勇者ヒンメル一行は、王都へと凱旋する。誰もが望んでいた「平和な世界」が、50に一度のエーラ流星群と共に、幕を開けた。
勇者パーティーの魔法使いフリーレンは、人よりも遥かに長寿なエルフ族であり、10年間の魔王討伐の旅も、自らの人生の中では、ほんの一瞬のことだと言い、すぐに趣味である魔法収集の旅に出る。50年後のエーラ流星群の日の再開を約束して。
ー50年後、再び王都を訪れたフリーレンの前に現れたのは、年老いてしまったかつての勇者ヒンメル、僧侶ハイター、そして一見すると月日の経過を感じさせないドワーフ族の戦士アイゼンだった。かつての勇者一行は、最後の1週間限りの旅の果てにエーラ流星群を見る。
ほどなくして、勇者ヒンメルは死に、街中が悲しみに暮れ葬儀が行われる。
勇者の死をきっかけに、エルフのフリーレンは「もっと人を知る為」に生きていくことを決意し、「ヒンメルとの再会をさせてやりたい」というハイターとアイゼンの意をくみ、大陸の最北にあるとされる魂の眠る地「オレオール」を目指していくーー
『葬送のフリーレン』1巻 あらすじ・感想
週刊少年サンデー連載『葬送のフリーレン』著：山田鐘人・アベツカサ
『葬送のフリーレン』の単行本 / 各まとめ
以下、続刊
『葬送のフリーレン』1巻 あらすじ
魔王を打ち倒した勇者一行の凱旋にざわめき立つ王都。それは、勇者一行の10年にも及ぶ魔王討伐の旅の終わりであり、新たな平和な時代の幕を開けとなった。
勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦死アイゼン、そして魔法使いフリーレンは、50年に一度のエーラ流星群を共に見て、次なる50年後のエーラ流星群の日の再会を約束する。その約束は、長寿であるフリーレンにとって些細なものだった。
50年後に再開した仲間は年老いていて、かつての勇者一行は最後の旅となるエーラ流星群を観に旅立つ。ヒンメルは年老いた瞳に、しっかりとその景色を焼き付けていた。
そして、勇者ヒンメルは死に、葬儀の中でフリーレンは人の寿命は短いと分かっていたのに「もっと知ろうと」しなかったことを後悔し、涙をこぼす。
勇者ヒンメルの死によって、フリーレンの「人を知る旅」が始まる。
フリーレンは旅の中で、なるべく人と関わり、知り合った者とは積極的に再会するようになり、僧侶ハイター、戦死アイゼンの元を訪れるーー
『葬送のフリーレン』1巻のCONTENTS
第1話 冒険の終わり
第2話 僧侶の嘘
第3話 蒼月草
第4話 魔法使いの隠し事
第5話 人を殺す魔法
第6話 新年祭
第7話 魂の眠る地
以下続刊
『葬送のフリーレン』1巻の感想
第一話では、魔王討伐を果たした勇者ヒンメル達の凱旋から、勇者一行の旅の終わりと、新たな平和な時代の幕開け、そして勇者ヒンメルの死と、フリーレンの新たな旅の始まりを本当にエモく描いています。
短い会話や回想の中でも勇者一行の関係性であったり、人間・ドワーフ・エルフの感性の違いも描かれている為、この作品の向かう方向性をたった1話だけで上手に表現しているなと感じました。
葬送のフリーレンを読み返すたびに、この1話だけでも号泣を繰り返しています。いや、ほんとに。
そうして、旅の目的に「人を知る」ことが加わったフリーレンは、かつての仲間であったハイターとアイゼンの元を訪れ、それぞれに「何か手伝って欲しいことはある？」と聞きます。それはフリーレンの死別する前に恩を返しておきたいという、ある種で勇者ヒンメルにしてあげられなかったことへの贖罪の様にも感じます。
そのことを寂しいと思った、ハイターとアイゼンは、かつて居たとされる大魔法使いフランメの手記にある、魂の眠る地「オレオール」にて、フリーレンとヒンメルを再会させたいと考えて、綿密な計画を立てていました。
このことからも、フリーレンがいかに勇者一行にとって、かけがえのない大切な存在であったかが分かりますよね。そんな仲間たちとの激動の10年が、取るに足らない「短い間」だったはずがないんですよね。
後にフリーレンの弟子となるフェルンとの出会いやその経緯の描かれ方も、とても良くて、フェルンもすごく良いキャラで、どんな冒険が続いていくのか、フリーレンの心の変化と合わせてとても気になる第一巻になっています。
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『葬送のフリーレン』1巻 考察(ネタバレ微含む)
ここからは少しだけ内容ネタバレが含まれます。
ネタバレが苦手な人は違う記事に移動するか、ブラウザバックをお願いします！
『葬送のフリーレン』1巻の伏線・考察ポイント
『葬送のフリーレン』1巻に出てきた伏線・考察ポイントはこちら！
- 寿命も価値観も異なる種族ならではのすれ違いと尊み
- フリーレンの心を変えたたった10年の旅とこれから
- 平和な時代にも魔王軍の生き残りが存在する
- ハイターの粋な計らいと過ち
- 天国の存在について
『葬送のフリーレン』1巻の考察
ここからは『葬送のフリーレン』1巻の内容から、今後を考察・予想していきたいと思います！
寿命も価値観も異なる種族ならではのすれ違いと尊み
この作品のきっかけとして人間と、ドワーフやエルフなどの長命な種族との間にある、価値観の違いや、価値観の違いからくるすれ違いがあります。
フリーレンは1000年以上を生きるエルフ族なので、フリーレンにとっての魔王討伐の10年間は、私たち人間にとっての10年間とは大きく価値が異なります。
人間にとっては人生の約1/8以上の長い期間ですが、フリーレンにとっては生きてきた年月の中ですら1/100の時間であり、人生で考えたらその何分の1、ともすれば何十分の1の時間です。
ここまで、寿命に違いがあれば、その生き方は当然異なり、価値観も違って当然ですよね。
だから、フリーレンの発言の多くは、人間であるヒンメルやハイターとはかけ離れた価値観のものが多く、300年くらいの寿命とされるドワーフのアイゼンだから共感できること、そのアイゼンでさえも共感できないようなことがあるわけです。
この違いからくるすれ違い、価値観の相違をしっかりと描くことで、「人(他種族やで当たった個々人)を知る」というフリーレンの旅がよりエモくなっているのだと思います。
フリーレンの心を変えたたった10年の旅とこれから
フリーレンの心を変えたのは、彼女にとっては取るに足らないような短い「たった10年の旅」であり、きっかけとなるのは「勇者ヒンメルの死」です。
「人間はすぐに死んでしまう種族だから、深く関わっても意味がない」というエルフなど長命な種族特有の価値観から、大切な時を過ごした仲間であるヒンメルの死を境に、「人間はすぐに死んでしまう種族からこそ、もっと積極的に知ろうとしなければいけない」という価値観の変化をフリーレンは見出します。
この大きな価値観の変化は、「魔王討伐の10年の旅」と、これからのフリーレンの「もっと人間を知る為の旅」との対比となっていきます。
新たな価値観を通して見る、旅路や人々との出会い、経験や困難は、フリーレンをどのように成長させていくのか楽しみですね！
平和な時代にも魔王軍の生き残りが存在する
第五話では、かつて勇者一行でも倒し切ることが出来ず、やむなく封印を施した魔族である「腐敗の賢老クヴァ―ル」が登場します。これが、今作における「大魔族」の初出ですね。
ここでは、現代魔法の初歩である「一般攻撃魔法」と、かつて数多の冒険者を死に至らしめたクヴァ―ルが開発した、魔法耐性を貫通する人を殺す魔法「ゾルトラーク」という2つの魔法の関係性について描かれます。
ここでも、エルフ族や魔族などの長命種と、短命種な人間との対比がされていて、個人的に1，2を争うくらいに好きな話です。
魔王を打ち倒し、平和な時代になっても、クヴァ―ルのように様々な事情で現存する魔族は各地にいるようなので、この先、フリーレンやフェルンの前に立ちはだかることはほぼ確定と思って良いでしょう。
ハイターの粋な計らいと過ち
第2話では、ハイターの元を訪れたフリーレンが描かれ、フリーレンはハイターに一緒に暮らす戦災孤児であった「フェルンを弟子にして欲しい」と言いますが、魔法使いの戦死率の高さから、才はあってもまだ幼く一人前の魔法使いになっていないフェルンを弟子にすることはできないと断ります。
その代わりに、賢者エーヴィヒの「不老不死」や「死者蘇生」に関する魔法書の解読を依頼します。その魔法書は特殊な方法で書かれており、フリーレンをもってしても相当な時間がかかることをハイターは知っていました。
その解読のついでに、フリーレンはフェルンの魔法修行を見ることになります。
そして、4年の歳月がたちハイターは倒れ、死期はすぐそこであることが分かります。フリーレンはフェルンに修行を止めてハイターの傍に居る様に言いますが、フェルンは首を振ります。そしてフェルンの意志を聴いたフリーレンは、残りの解読を急ぎます。
フリーレンの解読の結果は「不老不死」も「死者蘇生」もその書には書かれていなかったというもので、告げられたハイターは驚く様子もありません。そして、一人前に育ったフェルンをフリーレンに預けるのです。
ここまでの粋な計らいは、僧侶として神官として、歳月を過ごしたハイターならではの、人柄やズル賢さを感じさせるもので、フリーレンもしてやられたという表情です。
ですが、そんなハイターでも、自分の死「フェルンにとっての育ての親の死」という問題の中で過ちを犯そうとしていました。そんなハイターに、フリーレンは涙ながらに過ちを正たせるよう話をしました。
この描写で、短命な人間のズル賢さやハイターの人柄を描きながら、エルフとしてハイターよりも多くの年齢を重ねたフリーレンの大人らしさというか、思慮の深さを描いていて、エモいなと感じました。
天国の存在について
ハイターの死後、フェルンと共に旅をするフリーレンは、戦死アイゼンの元を訪れ、大魔法使いフランメの手記を探してほしいと依頼します。この話の中で2つの「天国」に関する話が出てきます。
一つは、死後にたどり着くとされる一般的な「天国」について、その有無や天国の必要性について。そして、もう一つが死後に魂が辿り着き、その地では死者との対話ができるとさる「天国の様な場所」オレオールの存在についてです。
前者は生きることや死と言うものへの価値観を述べており、後者はフリーレンの後悔をくんだ友人二人が指し示す「フリーレンの新たな旅の目的地」についてです。
また、この話の中でサラっと出てきますが、フリーレンは神話の時代の大魔法使い「フランメ」の弟子であることも判明します。
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予告PV：第1弾
予告PV：第2弾
本PV
なんと『葬送のフリーレン』はアニメにもなっています！
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